柳泉園組合は清瀬市、東久留米市及び西東京市(関係市)の廃棄物を共同で処理するために設立された一部事務組合です。
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柳泉園組合

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清柳園の土壌調査結果について

清柳園の土壌調査結果について(R3)

柳泉園組合では、清柳園(旧ごみ焼却処理施設)において、施設の解体工事を予定しており、解体工事に先立ち土壌汚染対策法に基づいた土壌調査を実施しました。その調査結果や今後の詳細調査及び対策についてお知らせします。
調査期間
令和3年度調査  令和3年5月~10月
調査対象地
 清柳園(東京都清瀬市下宿二丁目554番7他)  敷地:約3770

 

令和3年度調査結果概要
●清柳園(旧ごみ焼却処理施設)について ●土壌汚染調査を実施した契機
●調査結果について ●人の健康への影響について
●今後の調査及び対策について ●このページ対する問い合わせ

 

 

 清柳園(旧ごみ焼却処理施設)について

 

清柳園(旧ごみ焼却処理施設)とは、清瀬市下宿二丁目554番7及び554番8に所在し、昭和43年清瀬市(当時清瀬町)により建設され、昭和45年清瀬町が柳泉園組合に加入後は、柳泉園組合に施設及び土地が移管され、東久留米市に所在する焼却炉の補助炉として昭和60年まで稼働していましたが、現在は廃炉となっている施設です。 

 

図1:清柳園の位置

 

 

  土壌汚染調査を実施した契機

 

 令和元年の台風19号の影響で傾いた電気集じん機の倒壊防止のため、倒壊防止工事を行った後、令和2年に電気集じん機の解体工事を実施しました。この工事を実施する中で、施設本体の老朽化がかなり進んでいたことが判明したため、解体撤去工事を進めることとなりました。

 関係市(清瀬市、東久留米市及び西東京市)との協議を重ね、施設本体の解体へ向けて令和3年度より解体費用調達のための基金を設置するとともに、解体撤去工事に向けた調査及び実施計画の策定を行っています。

 

 

 調査結果について 

 

 令和3年9月に、清柳園敷地内において土壌汚染対策法で定められている第一種特定有害物質全項目(揮発性有機化合物)の土壌ガス調査と、表層土壌(地表から50cm)の第二種特定有害物質全項目(重金属等)、第三種特定有害物質全項目(農薬等)とダイオキシン類の土壌調査を実施しました。また、地下水については令和3年8月と9月の2回にわたり、敷地境界において水質調査を実施しました。調査結果は以下のとおりです。

(1)第一種特定有害物質全項目(揮発性有機化合物)の土壌ガス調査 

 調査対象区画全41区画(敷地内10m四方の単位で区分)のうち2区画において、土壌ガス12項目のうち「テトラクロロエチレン」が検出されたことより、該当区画の土壌のテトラクロロエチレンの汚染の可能性があるため、今後の調査において詳細な調査としてボーリング調査及び溶出試験を実施します。

 その他の物質(全12項目中テトラクロロエチレン以外の11項目)は検出されませんでした。

 

図2 調査対象区画(敷地内10m四方の単位区画)(画像クリックでPDF
調査対象区画(敷地内10m四方の単位区画) 41区画のうち2区画 テトラクロロエチレンを検出

テトラクロロエチレン以外の第一種特定有害物質(揮発性有機化合物)は、不検出であった。

 

 

(2)第二種特定有害物質全項目(重金属類)及び第三種特定有害物質全項目(農薬等)の調査結果

 調査対象区画全41区画(敷地内10m四方の単位で区分)のうち19区画において、第二種特定有害物質9項目のうち「鉛及びその化合物」が土壌含有量の基準値を超過していました。溶出量基準は全ての物質において基準値以下でした。なお、第三種特定有害物質は全て基準値以下でした。  

 

図3 土壌含有量 基準不適合区画(指定基準150mg/kg以下)(画像クリックでPDF
調査対象区画(敷地内10m四方の単位区画)41区画のうち19区間基準超過

 ※鉛以外の第二種特定有害物質(重金属類)及び第三種特定有害物質(農薬等)による含有量試験、溶出量試験においては、すべて基準値以下であった。   

 

表 1 調査結果(第二種・第三種特定有害物質)

物質

試験の種類

基準値

調査結果

(最大濃度)

第二種特定有害物質

土壌含有量試験(鉛及びその化合物)

150(mg/kg 650(mg/kg

土壌含有量試験(鉛以外の8項目)

すべて基準値以下

土壌溶出量試験(全10項目)

すべて基準値以下
第三種特定有害物質 土壌溶出量試験(全5項目) すべて基準値以下
※令和3年度の調査においては概ね敷地内の表層土壌調査は終了していますが、一部配管下等の調査は来年度実施予定のため、引き続き調査を進め、新たな汚染が判明した場合は速やかに結果を公表します。 

 

 

 

(3) 表層土壌のダイオキシン類の調査結果

 調査地点3地点のうち2地点において、表層土壌におけるダイオキシン類が土壌の環境基準値を超過していました。 

図4 表層土壌のダイオキシン類分析結果(環境基準1000pg-TEQ/g)(画像クリックでPDF)
敷地内1,000mごとに1地点 3地点のうち2地点環境基準超過

 

2 調査結果(表層土壌のダイオキシン類)

物質

基準値

調査結果(最大濃度)

ダイオキシン類

1,000pg-TEQ/g

9,400pg-TEQ/g

 ※令和3年度の調査においては、環境省のガイドラインに従い3地点(敷地内1,000㎡ごとに1地点)の調査を実施しました。今後は汚染の範囲を特定するため詳細な調査を実施する予定です。

pg(ピコグラム) = 微量な物質の重さを表すときに用いられる単位で、1兆分の1グラム(10-12g)を表しています。

TEQ(ティーイーキュー) = ダイオキシン類の濃度(毒性の強さ)を表示する際に用いられる記号で、ダイオキシン類の異性体ごとの毒性強度と存在量を考慮して算出した濃度であることを明示します。 

 

 

(4) 地下水水質の調査結果

 8月、9月の2回の調査において、4地点のうち2地点で地下水中のダイオキシン類が環境基準を超過していました。また、8月の調査において1地点で地下水中の鉛が基準値を超過していましたが、9月の調査では基準値以下となっていました。

 

図5 地下水水質 観測孔設置位置図(4箇所設置)(画像クリックでPDF)
 

 

 

 3 調査結果(地下水水質)

(単位:鉛・㎎/ℓ ダイオキシン類・pg-TEQ/ℓ)

物質

基準

令和3年8月10日

令和3年9月15日
-1 -2 -3 -4 -1 -2 -3 -4

環境基準:

0.01(mg/)

0.003

0.010  0.009  0.015  0.002  0.002  <0.001 

0.005

ダイオキシン類 

環境基準:

1pg-TEQ/ℓ)

0.072

17 12 0.60 0.086 8 25

0.97

地下水の水質汚濁に係る環境基準による鉛以外の物質27項目については、すべて環境基準以下であった。

 

(5)汚染原因

 清柳園(旧ごみ焼却処理施設)では、引き続き埋設廃棄物の調査を実施していきますが、施設稼働時期に地中に焼却灰を埋め立てした経緯があり、このことが汚染原因と考えられます。

 

 

  人の健康への影響について

 

 周辺住民の皆様の健康への影響はないと考えられますが、引き続き周辺環境への影響がないよう適切な対策及び調査を実施し、速やかな情報公開を心掛けてまいります。

(1)揮発性有機化合物「テトラクロロエチレン」が検出されたことによる人への健康被害について

 今回の調査では、一部の区画で土壌ガス(テトラクロロエチレン)が検出されており、該当区画の土壌のテトラクロロエチレンによる汚染の可能性があり、今後詳細な調査(深さ10mまでのボーリング調査及び溶出試験)を実施する予定です。

 テトラクロロエチレンは水より比重が大きく地下へ浸透しやすい物質のため、現時点で地表面において人の健康への影響はありません。また、地下水水質の調査においても基準値以下であったため、地下水への影響はないと考えられます。

(2)鉛とダイオキシン類による土壌汚染の人の健康への影響について

 今回の調査で鉛が基準値を超過していましたが、「土壌含有量基準値」とは、土壌に含まれる特定有害物質を直接摂取しても問題ないレベルとしての基準の値のことです。「直接摂取」の例としては、

・砂場遊びや屋外で活動をした際に土壌が手に付着し、それを摂食する場合

・土壌が飛散し、それが口に入って摂食する場合
などが挙げられます。ダイオキシン類の環境基準値も同様に直接摂取しても問題ないと考えられるレベルを基に設定されています。

 清柳園は一般市民の方が敷地内の土壌を直接摂取する機会がないことから、汚染が確認された土壌(鉛及びダイオキシン類)の人の健康への影響はありません。また、土壌の飛散については、表面が雑草や砂利で覆われているため飛散の可能性も低いと考えられます。

 以上のように人の健康への影響はないと考えられますが、本組合では、東京都の指導のもとで敷地内をシートで覆い、さらなる安全確保と周辺環境への配慮に努めてまいります。

(3)地下水の汚染による人の健康への影響について

 今回の地下水水質の調査において、ダイオキシン類及び鉛が超過していたのは「環境基準値」です。環境基準値とは、人の健康を保護する上で維持されることが望ましい基準値です。

 清柳園の汚染が確認された場所より地下水の流れる方向においては地下水の飲用井戸は確認されていないことから、人の健康への影響はありませんが、本組合では今後も地下水水質をモニタリングしてまいります。

 

 

今後の調査及び対策について

 

(1)今後の調査について
 1.土壌調査

 令和3年度の調査においては概ね敷地内の表層土壌調査は終了していますが、埋設されている配管下等の調査は来年度実施予定です。引き続き調査を進め、新たな汚染が判明した場合は速やかに結果を公表します。

 また、表層土壌において汚染が確認された区画について、来年度調査においてボーリング調査を実施し、汚染の範囲を特定します。

 土壌のダイオキシン類については、環境省のガイドラインに従い3地点の調査を実施しましたが、今後は汚染の範囲を特定するため詳細な調査を実施する予定です。

 2.地下水水質の調査について

 今後も地下水水質をモニタリングします。

 

2)今後の対策について

 表層土壌(アスファルト施工により被覆されている場所を除く)においては、土壌の飛散防止対策としてシートで覆い、さらなる安全確保に努めてまいります。

 また、解体撤去工事の計画策定においては、令和3年度調査結果及び今後の調査結果に基づいて、土壌汚染対策工事や汚染土壌の適切な処理を含めた解体撤去工事計画を策定します。

 今後の調査結果や解体撤去工事へ向けた対策等の情報については、再度お知らせいたします。また、順次、本組合のホームページ等で公開してまいります。

 

 

ご近隣の皆様にはご迷惑をお掛けしますが、周辺環境の保全に留意してまいりますので、よろしくお願い申し上げます。

  

 

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